イギリスの医療システムは、日本と全く違います。
GPに登録しなければ診てもらえない。
イギリスに住み始めたら、GP(General Practitioner)という”町医者”のようなものに登録しなければいけません。GPに登録しなければ、治療は一切受けられません。若しくは、高いお金を払ってプライベートの医者に診てもらうことになります。GPに登録すれば、診察料は無料。かかるのは薬代だけです。更に・・・
登録には非常に時間が・・・
GPが不足しているらしく、登録には非常に時間がかかります。本来は、英国に住み始めたら直ぐに登録しなければならないのですが、私たち夫婦はそれを怠ったため、冬にひどい風邪をひいた時に、医者に診てもらえませんでした。すぐにGPに登録しようとしましたが、何と2ヶ月かかりました・・・。
風邪を引いても、妊娠しても、骨折しても、目が痛くても、GP。
風邪だろうと怪我だろうと妊娠だろうと、まず登録したGPへ行きます。GPで手におえない場合に初めて、そのGPから”専門医”を紹介してもらうシステムなのです。だから、日本のように風邪をひいたら内科医に、ケガをしたら外科に、妊娠したかな?と思ったら産婦人科医に、目が痛かったら目医者に・・・そして自分のお気に入りの医者に、という訳にはいきません。更に、緊急の場合以外は、専門医に診てもらうまで、かなり待つことになるそうです。
まずは、電話予約。
日本みたいに、
「ちょっと今日は風邪で熱が出たから、今から内科に行ってくるわ〜」
という訳にはいきません。GPに診てもらうのには、電話で予約をしてからです。聞くところによると、当日予約が取れるとは限らず、下手すれば予約は3日後になってしまうこともあるようです。(風邪ならこじれるか治るかしているのでは・・)
緊急以外は、待っても待っても・・・
治療費が無料なのと、医者が不足しているのか、緊急の場合以外は、患者はかなり待たされるようです。私の友達は、お腹に発見された塊を摘出するのに、「良性だから」というだけで、3ヶ月も待たされました。もちろんその3ヶ月の間にも、塊は成長してしまうわけです。でも、こちらから「まだですか?」なんてプッシュしても全く無効化で、病院からの電話を待つしかないのです。
ギネスブックに載った人だっています。
糖尿病の患者が、医師やベッド不足を理由に、搬送用ベッドでなんと77時間半待たされて、怒った患者がギネスに記録を申請したとか。そりゃ怒りますよね。
以下、週刊ジャーニーの抜粋です。